読書記録~『グレートジャーニー②ユーラシア~アフリカ篇』関野吉晴
グレートジャーニー―地球を這う〈2〉ユーラシア~アフリカ篇 (ちくま新書)
- 作者: 関野吉晴
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2005/11
- メディア: 新書
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写真がきれいだった。
それから、現地の人の日々の暮らしを、あわれむでなく、のめりこむでもなく、淡々と描写する、作者の立ち位置がとても好きだと思った。
豊かな国の人間からすれば、乏しく感じられる暮らしであっても、彼らにとってはそれが日常なのだ、ということを思い出させてくれる。
作者は、何もしない。ただ、通り過ぎてゆくだけ(しかも自転車で)。
そこにいろんな人たちの暮らしが、映りこんでいく。
何かが火花みたいに一瞬光って、そしてまた、消え去っていく。
刹那を生きる人間には、とうてい掴みきることのできない時間の片鱗を、かいまみさせてもらったような、そんな感じがした。