モンゴル漂流記
先日、母から電話がありました。
「体調崩したらしいけど、大丈夫なん?」
あれ、ブログを読んでくれてるのかな? 尋ねると、
「読んでるよ。〝モンゴル漂流記〟やろ」
漂流はしていない、そもそも、モンゴルに海はない、と言ったら、
「漂流みたいなもんやろ」
と、事実の方を捻じ曲げてきました。おそるべし。
昔、まだ若かりし頃。
軽い気持ちで母のことを書いた投書が、全国紙に掲載されたことがありました。
当時骨折して入院中だった母は、友人からの電話でそのことを知ったらしく、病室をのぞきに行ったら、そこには憤怒の形相の母が。
「あ、アカン」
と思った瞬間、
「あんた、ちょっとこっち来(き)ぃ」
有無を言わさぬ母の声。
逃げることも叶わず、そのまま、他の患者さん達もいる前で、延々と大激怒をくらったことがありました。
今となっては笑い話ですが、あのトラウマ的出来事によって、私は大いに反省し、お陰で大切な何かを身に沁みて学ぶことができました。
ブログに「体調を崩した」と書けば、心配して電話をかけてきてくれる親のありがたさ。
母が〝漂流記〟というなら、これは漂流記なのです。
お母さん、美味しいものいっぱい食べて、元気に過ごしてください。
正月には帰ります。
(たまに行く最寄の郵便局。ちなみにこの局、いつ行ってもお釣りの小銭がない。)